2022.04.29
Category - 建築探訪
「ねじりまんぽ」とは
正式には斜拱渠(しゃきょうきょ)・斜アーチと呼ばれています。
通常のアーチに煉瓦やコンクリートブロックを積む時は真っすぐに積むのですが、鉄道線路とその下の道路が斜めに交差する場合に、アーチ部を斜めにねじって積みます。これは明治時代の土木技術で、ねじる事によって強度を増す効果があるそうです。
現在、日本に残っている「ねじりまんぽ」は30ヵ所程度しかないそうです。そのうちの二つが、私の事務所の近くにありますので紹介します。
どちらもJR東海道本線の穂積-大垣間ですが、
一つ目は大垣市和合新町2丁目の「甲大門西橋りょう」



煉瓦がねじられて積まれ、吸い込まれて行く感じがします。
実に不思議な空間・・・。

この道は北に神社がありその参道で、向きを変えれなかった為、線路と斜めに交差して、ねじりまんぽになった様です。
二つ目は瑞穂市横屋の「甲中吹橋りょう」
こちらは、水路だったので向きが変えれずに線路と斜めに交差して、ねじりまんぽになった様です。
今は水路は暗渠になり道路になっています。



こちらは、下段部分は真っすぐな石積みです。
これもまたカッコいいですね。。。
北の出入口付近は鉄板で補強がされていました。
100年以上も前の土木技術、きっと大人数で時間をかけて造ったのでしょう。美しさと重厚感を感じます。
とても貴重な物だと思いますが、殆どの方がそれを知らず生活の場に普通に存在しています。落書きされたり、車をぶつけたり・・・何か起こる前にもう少し大切に保存をして行く対応を取っても良いのではないかと思います。
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岐阜 設計事務所
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