SIN DESIGN ROOM
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パッシブデザイン

先日、ヤマガタヤさんとLIXILさん主催の
パッシブデザインの講義を受けて来ました。
講義をして頂いたのは野池政宏氏。
温熱・省エネ・パッシブデザインの講演を年170回以上行う、
パッシブ住宅のスペシャリストです。

そもそも「パッシブデザイン」とは何なのか?
野池氏の言われるパッシブデザインの定義は
建物のあり方に工夫して、建物の周りにある自然エネルギー(太陽・風・地熱)を
最大限に活用・調整できるようにし、高い質の室内環境を実現させながら、
省エネルギーに寄与しようとする、建築設計の考え方とその実際的方法。

お施主様が望まれる家は
・冬暖かい
・夏涼しい
・風通しが良い
・明るい

これらを満足させるためどうするのか?
現在、国やメーカーなどが省エネ住宅を推奨する中、
「高気密・高断熱の家は素晴らしい!」と
過剰にアピールされ過ぎ、誤解を招いている野池氏は話されていました。

地域によりどんな性能のアルミサッシが有効なのか
違いを計算で確認する方法など、分かりやすく解説して頂けました。
省エネ=機械設備や断熱性能と考えがちです。
性能の良い物を採用しても間違って使えば、逆効果になることがある事が良く分かりました。

一番共感できたのは、建物のあり方に工夫をする事。
アルミサッシの性能や断熱材のグレード、それも大切ですが、
建物の形や向き、窓の取り方、日除けの考え方など・・・
工夫すれば住宅の性能は上りお施主様の望む家に近づきます。

「パッシブデザイン」という言葉は何十年も前から知っていましたが、
大きく言えば自然エネルギーの利用とだけ考えていました。
でも現在の建材や製品は素晴らしく進歩しています。
これらの進歩した建材や製品と自然エネルギーを上手く融合させるのが
現在の「パッシブデザイン」なのだと改めて感じました。

これからも昔ながらの建物のありかた・・・
建材や製品の技術の進歩・・・
この両方に気を配りながら住宅の設計に取り組んで行きたいと思います。

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岐阜 設計事務所
株式会社 シンデザインルーム 古川真治
業務内容
住宅設計 店舗設計 リフォーム インテリア ガーデン